マカとの同時摂取で相乗効果が期待できる高麗人参
マカは豊富な種類のアミノ酸やミネラル類など多様な栄養素を含んでおり、それらの働きで幅広い効果が期待できます。
単体でも有益な効能が得られますが、一緒に摂ると相乗効果が期待できるものに、高麗人参が挙げられます。
高麗人参にはマカと共通する働きや、似たような効果が期待できるため、相性のよい組み合わせとしてサプリメントもつくられています。
この記事では、マカと相性のよい高麗人参と、両者に共通する作用や効果についてご紹介します。
高麗人参について
マカとの飲み合わせがよい高麗人参とは、中国東北部から朝鮮半島にかけた東アジアの、乾燥した寒冷地に自生するウコギ科の多年生植物です。
古来東洋では、その根の部分を乾燥させたものを生薬として漢方に用い、滋養強壮に効果的として珍重してきた歴史があります。
現在ではサプリメントなどの健康食品の原料となる高麗人参は、主に栽培されたものが使用され、その年月には種まきから収穫までに約6年を要するのが特徴です。
花や実よりも、年単位で大きくなる根の部分に有用成分が多く含まれており、その形が人体に似ているものほど高品質とみなされています。
高麗人参の“人参”とは「優れた薬効を持つ人体に似た形の植物」を意味するとされ、その薬効の高さや困難な栽培法から、古代から現代に至るまで高値で取引される貴重な生薬の一つに扱われる植物です。
高麗人参が含む主な成分とは?
高麗人参は、各種アミノ酸をはじめ、ビタミンB群やビタミンC、鉄や銅などのミネラル類、天然由来の有機化合物であるアルカロイドなど、さまざまな栄養素を含んでいます。
中でも高麗人参の有用成分とされるジンセノサイドは、植物の根や葉・茎などの苦み成分となるサポニンに分類され、20~40種以上を含んでいるのが特徴です。
ジンセノサイドは多くの生理作用を備えており、高麗人参のサポニン群がもたらす効能の中心的な役割を担っている存在といえます。
こうした成分の働きにより、高麗人参には血行の改善・促進や自律神経のバランスの整調、生活習慣病の予防や更年期障害の緩和、アンチエイジングなど多くの効果が期待できるのです。
マカと高麗人参との共通点について
血行の改善や促進の作用に優れている
マカと高麗人参はともに、優れた血行改善や促進の作用を持つという共通点があります。
高麗人参が血行をよくする働きに優れているのは、主に有用成分のジンセノサイドによるものです。
高麗人参の作用によって血行がよくなると、頭や腰の痛み、冷え性などの緩和や解消に効果が期待できます。
一方、マカの持つ血行促進の作用を支えているのは、血管の拡張に関わる働きのある非必須アミノ酸のアルギニンや、強力な抗酸化力を持つビタミンEなどの成分です。
アルギニンは高麗人参も含んでいるアミノ酸であり、血管を広げるために作用する一酸化窒素をつくり出す働きがあります。
また、マカが含むビタミンEは、血管の収縮を助長する神経伝達物質の合成を抑え、毛細血管を広げる働きを持つほか、抗酸化作用によって血管の老化の原因物質である過酸化脂質を分解し、血液の粘度の上昇を抑えることでも血行促進に役立っています。
それぞれの含有成分の働きで、ともに血行をよくする作用に優れていることから、マカと高麗人参を同時に摂ると冷え性やむくみ、肌トラブルや抜け毛・薄毛、動脈硬化やEDの予防や改善に相乗効果が期待できるのです。
摂取による弊害の発生率が低い
南米ペルーを原産とするマカと、極東アジア地域が原産の高麗人参は、自然から採れる植物という共通点もあります。
そのため、医薬品とは異なり摂取によって即効性は期待できないものの、薬のような副作用が起こる恐れがほとんどないというメリットがあります。
とはいえ、ホルモンに働きかける作用のあるマカを過剰に摂取すると、その分泌量が必要以上に増えてしまい、ホルモンバランスの乱れにつながる可能性があるのです。
日本で流通しているマカは、サプリメントなどの健康食品で摂るのが一般的なので、利用する際には1日の推奨摂取量を守るのをおすすめします。
一方、高麗人参は毒性が極めて少ないとされ、刺激の少ない穏やかな効き目が特徴のため、身体が弱っている人でも摂取できます。
注意点は、いずれも植物のためごく稀にアレルギー反応を起こす可能性があるので、不安な場合にはあらかじめ医師に相談するのが推奨されています。