質の高いマカはどうやって選ぶ?
一般に高品質なマカを求めるなら、原産地のものを選ぶのが間違いないといえますが、日本でも約20年の試行錯誤をくり返した結果、良質なマカを生産する方法を確立しています。
ペルー産のマカとは違った特徴を持つ国産品は、含まれる有効成分の働きによって有益な効果が期待できるのです。
この記事では、質の高いマカはどういった方法や目的で選ぶのがよいのかをご紹介します。
高品質なマカの選び方とは?
原産地のものを選ぶ
質の高いマカといえば、原産地であるペルー産のものを選ぶのが推奨されています。
南米ペルーのアンデス山脈が連なる標高4,000mの高原地帯では、インカ帝国の時代から品種改良もおこなわずにマカを育てつづけてきたとされ、同地で採れるのは大変良質な「本物」に位置づけられています。
とはいえ、ペルー産のものすべてが高品質とはいえないのが実情で、限定されたごくわずかな土地がマカの生育に適しており、そこで採れたものこそ「本物のマカ」といえるのです。
原産地呼称の地域で採れるマカが最高級
ペルーの中でも、標高4,000~5,000mを超える高地にあるフニン地域のボンボン高原という土地で採れるマカが最高級とされています。
フニンはペルー政府によってマカの原産地に認定され、かつ「原産地呼称」を用いることができる地域です。
原産地呼称とは、数あるマカの産地における気候や地理の条件、栽培方法や風味などを厳しく定めた土地にのみペルー政府が認可を与えるもので、いわば特別なマカが採れる地域を指します。
そのためフニンで採れるマカは、ペルー国内では最高の値がつけられるといい、世界でも高値で取引されるほどの高い価値があるとみなされるのです。
フニン産のマカが最高級とされる理由とは?
上記のように、ペルー産のうちフニン地域で採れるマカが最高級とされているのは、栽培における環境にあります。
ペルーには世界の気候の約80%に当たる350種もの気候が存在するとされるほど、多種多様な自然環境があります。
そのため、ペルー全域がマカの栽培に適しているわけではなく、フニンなどごく限られた地域が最高品質のマカを育てられることになります。
国により原産地呼称が認められたフニンは、日本の最高峰である富士山の山頂よりも標高が高く強風にあおられ、昼夜の温度差が30℃にもなる厳しい寒暖の差や、酸素が薄いため強烈な紫外線にさらされる、過酷な自然環境が特徴の地域です。
この苛烈ともいえる環境に耐えながら育つマカは、有用成分の含有量を増やすのに適した
地域で生育するため、高品質として扱われることになります。
フニン以外の土地や標高の低い土地では穏やかな気候である場合が多く、マカの栽培環境がまったく異なるため、原産地呼称の地で育ったものと同じマカをつくることはできないのです。
国産のものを選ぶ
前述したように、最高級品質を選ぶのを目的とする場合には、ペルーのフニン産が推奨されているとはいえ、国内で栽培されたマカを選ぶのも一つの方法です。
国産のマカには、特にアルギニンやアスパラギン酸などのアミノ酸がペルー産のものよりも多く含まれているほか、二次代謝産物である「ベンジルグレコシノレート」という有効成分の含有量が高いという特徴があります。
含有成分の作用による効果を期待する場合は、国産を選ぶのもおすすめといえます。
国産のマカが含む有効成分の作用による効果とは?
マカに含まれる二次代謝産物とは、光合成をおこなう植物が生存のために必要な栄養素から派生した有機化合物で、外敵から自らを守るために自身の体内でつくり出す有効成分です。
中でもベンジルグレコシノレートは、国産のマカに含有量が多い物質で、ペルー産のマカの約4倍も含むと考えられています。
滋養強壮をはじめ、疲労の回復や成長ホルモンの分泌の促進、女性ホルモンのバランスの整調、妊娠の促進や不妊の改善などに効果が期待できるとされ、マカの持つ作用や効能に大きな影響を与えています。
国産のマカを選ぶメリットとは?
また、国産のマカは葉を利用してマカ茶の原料としたり、食材として調理に利用されたりして摂取できるといったメリットがあります。
滋養強壮に高い効果を発揮するマカは、古くから貴重なエネルギー源として重宝され、インカ帝国の時代には特権階級の人々の口にしか入らなかったとさえ伝えられています。
現在のペルーでも、外貨獲得のための貴重な商品として扱われ、生のマカやその種子を国外に持ち出すことが禁じられています。
国外へ輸出する際には、マカを乾燥させて粉末状にする必要があるので、日本に流通しているペルー産の製品は、現地で加工されたものなのです。
国産のマカを選べば生のものを購入できるというメリットもあるため、野菜として摂る目的で利用したい場合にはおすすめの選択肢といえます。